栃木県内で唯一、益子町には図書館がない。その益子町で悲願の図書館建設が動き出した。1年かけて協議した町図書館基本構想検討委員会の報告書が3月に発表された。町民の期待を背負い、2024年度の建設着工、25年度の供用開始をめざす。 益子町民にとって町に図書館があれば受けられるはずのサービスは、数字で見る限り近隣市町に比べて極端に悪い。 益子町中央公民館の一角にある図書室が図書館の代役だが、蔵書数は3万4288冊(18年)。検討委の報告書によると、18年の町人口は約2万2200人、住民1人当たりの本の貸出数は年0・5冊だった。図書の選定を担い利用者に必要な資料や情報を案内する司書も置いていない。 これに対して、蔵書8万45…