小児歯科医院が絵本や図鑑などを集めた図書館「ビブリオキッズ」が2日、福岡市南区にオープンする。目の不自由な子が手触りで楽しめる本も含め約4500冊をそろえた。地域に開放し、本をきっかけとした交流の場にしたいという。 図書館は南区大橋3丁目のビルにある「こどもの歯科」に併設された。館長には元九州大学病院長の水田祥代さんが就任し、司書ら3人が常駐する。 小児歯科医の濱野良彦さん(64)の依頼で、造本作家の駒形克己さんが本棚や室内のデザインを手がけた。駒形さんや作家の落合恵子さんら選者4人によるお薦めの本のほか、米国やロシア、スペイン、メキシコなど十数カ国の原語の書籍も並んでいる。 子どもの本離れを痛感していた濱野さんが、小児科医の書評をもとに待合室の本の選び方や配置を工夫したところ、手に取る親子が急増。本格的な図書館づくりに興味を持ち、行政にかけあって医療法人が図書館を経営する法的な問題