秋田県の佐竹敬久知事は29日、県新型コロナウイルス対策本部会議後の臨時記者会見で、国の観光支援事業「Go To トラベル」について「東京発着を対象から外すべきだ」と強調した。 国は27日、札幌、大阪両市から出発する旅行の利用自粛を決めたが東京は制限対象になっていない。佐竹知事は「東京の感染状況はこれまでで最悪。県が東京の旅行者だけを断ることはできず、国が決断してほしい」と話した。 会議では秋田市のキャバクラ店でのクラスター(感染者集団)発生を受け、県独自の「感染警戒レベル」について協議。「感染者は無症状の若者が多く、入院病床は逼迫(ひっぱく)していない」として、外出自粛などを要請するレベル3には当たらず、強く注意喚起するレベル2を据え置いた。 北海道や首都圏、関西圏などで感染が拡大しており、佐竹知事は「往来の際には目的などを考慮し慎重に判断してほしい」と呼び掛けた。