ヘロストラトス(古代ギリシア語: Ἡρόστρατος, Herostratus)は、古代ギリシア・イオニアの人物で、若い羊飼いであった。社会的な地位は低く、エフェソス人でなかったか、もしくは奴隷だったと考えられている[1]。有名になりたいという野心から、紀元前356年7月21日頃、エフェソス(現在のトルコ領)にあった高名な神殿・アルテミス神殿に放火したことで知られる。 アルテミス神殿は紀元前550年頃、リディア王クロイソスの出資で、クレタの建築家ケルシプロンとその息子メタゲネスによって建てられた大理石の神殿である。狩猟と野獣と出産の女神アルテミスに捧げられたアルテミス神殿はギリシア各地にあったが、その中でも最も美しいとされていた。しかしヘロストラトスの放火により神殿は火災で倒壊した。 捕まって拷問されたヘロストラトスは放火の責任を逃れるどころか堂々と犯人であることを認め、「自分の名を不滅