昭和40年代、英語教育の「科学化」運動があって、英語教育学が誕生したというのは関係者にはそこそこ有名な話だと思う。この科学化・学問化運動の頃に書かれた論文を読んでいると、当然ながら「科学」というスローガンが連呼されている。私は学生の頃から、この科学の用法にずっと違和感があったが言語化できずにいた。 しかし、つい最近、疫学/エビデンスベースト医療関係の本を読む機会があって、この違和感の正体がなんとなくわかってきた。それは、政策科学と基礎科学が区別されず、両者の境界が曖昧なまま使用されている点である。この区別は、おそらく現在の英語教育学でもほとんどされていないと思う。以下、この違いを説明してみよう。 政策科学 vs. 基礎科学 政策科学・基礎科学の特徴を、英語教育を前提に整理してみたい。 政策科学系の英語教育学 英語教育政策の実行・評価のための科学。したがって、意思決定が最重要事項であり、メカ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く