「あの4番はどんな選手なんだ?」 インドに入って2週間。U-16アジア選手権の取材をしているなかで、こんな質問を外国人記者や関係者から3回も受けた。実際に試合を観ていて気になった(あるいは気に入った)のだろう。世界切符獲得を決めた準々決勝のUAE戦後の記者会見では、AFCのオフィシャルライターから「日本のベストプレーヤーは4番だと思うのだが?」なんて質問も飛びだしたほどだ。 日本の4番、MF平川怜(FC東京U-18)が大会MVP級の活躍を見せていると言っても、現地取材陣から特に異論は出ないと思われる。得点やアシストといったハイライト映像で目立つようなプレーは少なくとも、それに値するだけの輝きを見せてくれている。こぼれ球を巧みに拾い、相手のプレスを持ち前の技術でいなし、ピッチの幅を広く使うパスをさばき、起点となる縦パスを通し、そしてボールを奪い取る仕事もこなしているからだ。 平川の存在