京都造形大学内の京都芸術劇場で行われた「公開講座 現代最高の鬼才ピアニストアファナシエフ氏を迎えて 〜詩とピアノの夕べ〜」に行ってきました。 エリザベート王妃国際音楽コンクールで優勝し、ギドン・クレーメルとのデュオで世界的センセーションを巻き起こした後、極端におそいテンポと無限の深みを感じさせる響きで独自の世界を築き上げたヴァレリー・アファナシエフ。 ロシア・ピアニズムの最後の継承者とも言うべきこのピアニストが、小説家であり詩人であり演劇人でもあることは、あまり知られていない。それどころかアファナシエフ自身は「自分は何より文人であるにもかかわらず、あたらピアノが弾けるのでその面ばかりが注目されてしまった」とさえ言いたげなのだ。 現在、世界でもっとも注目されるピアニストの一人であるアファナシエフのもうひとつの顔を、彼がソヴェト時代から憧れてやまなかった京都の地で発見する。既成のジャンルを超え