東京大学大学院理学系研究科や同大国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)、国立天文台などを含む国際研究グループは2月25日、「高速電波バースト(FRB)」と呼ばれる天体現象の観測結果を発表した。 同成果は東京大学大学院理学系研究科天文学専攻の戸谷友則 教授らを中心とする国際研究グループによるもので、英科学誌「Nature」に掲載された。 FRBとは、電波望遠鏡によって観測される数ミリ秒の短いフラッシュ現象のこと。その電波の特長からパルサーなど既知の天体でなく、50~100億光年という遠距離で発生していることが示唆されていたが、直接的な距離測定はこれまで行われていなかった。 今回の研究では、オーストラリアのパークス電波天文台が発見したFRBに対してすばる望遠鏡で追観測を行い、FRBが発生した遠方の銀河を突き止めることに成功し、その距離が50億光年であることを証明した