第2次安倍政権が発足して以来、続いているアベノミクス。3本の矢で構成される経済対策。その第1の矢とされるのが、金融緩和だ。通貨発行量を増やすことで市中に大量の「円」をバラ撒く。市中に「円」が溢れれば、人の心理として景況感は増す。そうした気持ちが実際の消費に結びつく。 アベノミクス第1の矢である金融緩和には、そうした“気分”による景気刺激といった面も含まれているが、最大の狙いは何と言っても円安誘導であることは言うまでもない。 戦後の日本経済は内需を拡大させながら世界最大のマーケットであるアメリカにモノを売るというモデルで急激な経済成長を果たした。敗戦後、焼け野原から立ち上がった日本が奇跡的に急成長した理由は、アメリカ依存の経済モデルが基盤にある。 『1985年の無条件降伏 プラザ合意とバブル』 著者:岡本勉訳者 出版社:光文社 発売日:2018年1月27日 日本経済の転換点 「プラザ合意」は