安倍晋三首相は7日、内閣改造と自民党役員人事を行い、第3次安倍改造内閣を発足させた。麻生太郎副総理兼財務相や菅義偉官房長官、甘利明経済再生相といった主要閣僚ら9人と党4役を留任させる「安全運転」を意識した布陣をとり、話題性のある人物起用などの「サプライズ」のない改造劇となった。 安倍政権は安全保障関連法成立の影響について「内閣支持率は想定ほど下がらなかった」(官邸幹部)と受け止めており、今回は話題性で政権浮揚を狙うよりも、守りを優先したものと見られる。 今回の改造では10閣僚が交代した。首相は7日夕の記者会見で、改造内閣について「未来へ挑戦する内閣だ」と宣言。閣僚一人ひとりを「政策通」などと紹介した。 改造の「目玉」とされる新設の1億総活躍担当相には、首相側近として知られる加藤勝信官房副長官を充てた。加藤氏は名目国内総生産(GDP)600兆円を目指すことなどを掲げた「新3本の矢」の実現に取