はじめに 数学の本などで「○○について丁寧な証明を与える」と書かれていることがあります。この「丁寧な証明」とは何でしょうか。 以下で、どんなものが丁寧な証明になるのか、簡単に説明しておきたいと思います。 問題 証明するときには、まずどんなことを証明するのかはっきりさせましょう。例えば、以下のような形でお題が与えられるはずです。 AB = AC である二等辺三角形ABCにおいて、AからBCに下ろした垂線の足をHとする。また、直線AH上に AH = HD となるように点Dを置く。このとき、三角形ABHが三角形DCHと合同であることを証明せよ。 「証明せよ」という強い語気でせまられても、そこで怒ってはなりません。相手が丁寧でないからと言って、こちらが丁寧でなくなってしまっては相手の思うつぼです。あくまでも丁寧な証明をするということを忘れないようにしましょう。 問題の設定を示す図。ここで、△ABH