1992年2月、福岡県飯塚市で登校中の小学1年生の女児2人が誘拐され、殺害・遺棄された「飯塚事件」。2年半後に逮捕された容疑者は、一貫して犯行を否認。しかし2006年に死刑判決が確定すると2年後に刑は執行された。 冤罪か真犯人か、今なおくすぶり続ける事件にNHK取材班が挑んだ話題作を、自身もNHK出身のジャーナリスト・相澤冬樹氏が絶賛する。 ◆◆◆ 死刑執行の寸前まで「自分はやってない」 正義の行方? そげんこと、わかりきっちょぉ。「オレはやっちょらせん」ち言い続けたとばい。ろくな証拠もなかったやろが。ばってん警察はいっちょん話を聞きゃせん。新聞も犯人扱いしよる。どげんもこげんもないと、裁判で死刑にされたとよ。この国の司法に“正義”やら、なかろう! 久間三千年(くま みちとし)さんが映画を観たら、さしずめこのように語るだろうか。1992年、福岡県飯塚市で小学1年の女児2人が誘拐され殺害され