３２歳の息子は発達障害を疑われるところがあり、手順を踏んで物事を進めるのが苦手です。理解力はあるので、計画は立てられるのですが、物事を遂行できず、やる気をなくすことを繰り返しているようです。金銭感覚に不安があり、手元にあるお金は使ってしまいます。働き始めて２年目で、年収の倍の借金を背負ってしまいました。そろそろ家を出て独立させたいと思い、家事を分担させて収入の一部を私が貯金して準備を進めていますが、自己管理ができないので、不安です。結局、ごみ屋敷のような状況になって、身体を壊すのではないかと心配なので、このまま独立話を進めていいのか迷っています。（東京都　介護サービス会社勤務　女性　５８歳） 障害のあるお子さんを親がどこまで助けてあげるか。世話が行き届き過ぎると、親がいなくなった時に自立できなくなる心配が起きる。そのような事情のある家庭には、必ずある問題ですね。周囲の世話と本人の自立との兼

英国情報部の幹部メンバーの中に「もぐら（二重スパイ）」がいる。東西冷戦下でその人物は、英国のために身を捧げているように見せかけながら、ソ連側に情報を漏らしているというのだ。ティンカー、テイラー、ソルジャー、プアマン……秘密裏にそう名付けられた面々をターゲットに、いま初老スパイ、ジョージ・スマイリー指揮下の炙り出し作戦が幕を開ける。 いやはや、これは数あるスパイ映画の中でも最高級の味わい。銃撃戦や格闘などが全く起こらない中で、一筋縄ではいかない諜報員たちの血の涙もない頭脳戦が繰り広げられ、その向こう側にはいつもうっすら、自分たちを写す鏡のごとく組織化されたKGBの気配が見え隠れする。70年代BBCドラマでは『スター・ウォーズ』オビ＝ワン役、アレック・ギネスが名演を見せたが、これとはやや印象を異にする新たなゲイリー・オールドマンの存在感がまた絶品。わずかな仕草、声のトーン、眉や広角の動きにすら