引き出しの中から指貫を発見した。 おそらく小学校か中学校の家庭科で使っていたもの。あるいは、祖母の裁縫箱から貰ったものだ。 普段のボタン付けなどには指貫は必要ないのだが、レザークラフトの時には便利。技術が無いからどうしても太い針を力ずくで通す機会があるのだが、その時に指が痛くない。 その指貫を、なんとなく指に通してみたところ、全く抜けない。 濡らしても捻っても、皮膚が食い込んで痛いだけだ。 仕方がないから、シリコンオイル*1を吹いてから、引っ張ってみた。 よくわからない小さな傷が指に残ったが、とりあえず指貫を付けたまま寝る事態は避けられた。 こういう出来心ともいえない些細な発想・香道が、トラブルになる事は多い。 しかし出来心そのものを制御するのは難しい。原理的に、制御できるような衝動は出来心とは呼べない。だから、これからも小さなトラブルは発生し続けるのだろう。 困ったことである。 ひとりみ