北海道のローカル番組としてスタートしながら、いつのまにか全国的な人気を集め、大泉洋ら出演者をスターダムに押し上げてしまった伝説的番組『水曜どうでしょう』。その勢いは今もまったく衰えを知らぬようで、DVDや関連本はことごとく大ヒット。2011年には、新作「原付日本列島制覇」を初めてオンデマンド配信し、史上最多のダウンロード数を記録した。 もっともこの『どうでしょう』、あらためてどこが面白いのかと聞かれると、ほとんどの人は困ってしまうようだ。 「仲間内でだらだらやっているだけなんだけど、なんか面白い」「どこっていわれても、言葉で説明できない」「何回見ても面白い。でも、何回見てもどんな内容だったか覚えられない」 ところが先日、この問いに答えを出そうとする本が出版された。『結局、どうして面白いのか ──「水曜どうでしょう」のしくみ』(フィルムアート社)。臨床心理学者であり『どうでしょう』ファンでも