「コミュニケーション能力が足りない」。 もう、何年も前から耳にする言葉である。 コミュニケーション能力、という言葉に含まれるニュアンスは人によってさまざまだが、多くの人は「空気が読めない」「服装や清潔感に気を配ることができない」といった性質を思い浮かべるのではないかと思う。 発達障害という言葉が流行になった今なら、コミュニケーション能力の不足を発達障害と関連づけて考える人もいることだろう。 だが、そういったたぐいの「コミュニケーション能力が足りない」以外にも、見落としてはいけない問題がある。 それが、これから紹介する「対立しながら協調もできる」ができないタイプの問題だ。 他人を敵/味方でとらえ、そのとおりに動いてしまう人たち 確かに、空気が読めないのも服装や清潔感に気を配れないのもコミュニケーションの差し障りにはなろう。 たとえば不特定多数の人と知り合っていく際などは、相手とその周囲にどの