・リスクに背を向ける日本人 社会学者 山岸俊夫氏と、日本通のハーバード大学社会学部長メアリー・C・ブリントンによる日本社会論。日米を代表する研究者が、両国民のリスクへの向き合い方の比較を通して、現代の日本社会が抱える問題を読み解く。労働市場、教育、少子化、セーフティネット、男女平等などの観点から、行き詰った現状の突破口を見出そうとする対話。 1 何かを得ることに向かって行動する加点主義のプロモーション志向 2 何かを失うことを避けるように行動する減点主義のプリベンション志向 調査からもアメリカ人には後者が多くて日本人には後者が多い(世界一という結果も)ことがわかっている。日本人は自分の力で状況を変えるために積極的にリスクをとりにいくことが苦手である。リスク回避志向で、自分で決められず、周りの目を気にする。だが、二人はそれを単純な心の問題、気のもちようとは見ない。 「アメリカに住んでアメリカ