福本伸行 『天――天和通りの快男児』 [全18巻] (竹書房近代麻雀コミックス,[18巻] 2002年) 麻雀はそんなにやったことがないので、 それについてはコメントをひかえよう。 ここで強調したいのは、そこにはないのだから。 本コミックス中16-18巻にかけての 「通夜編」 においては、 麻雀漫画を取り扱う 「近代麻雀」 シリーズのなかでも 異例中の異例で、登場人物たちがまったく麻雀を行うことなく、 死の際に立った赤木と、そして彼を取り巻くひとびととの問答を通じて、 赤木の死生観が明示されていくという構成になっている。 赤木急死の報を受けた東西のメンバーたち ――【東】 のメンバー: 天・ひろゆき・金光・鷲尾・銀次・健 【西】 のメンバー: 原田・僧我―― が、葬儀、そして通夜に訪れると、赤木はまだ生きていた。 なぜこのようなことをするのか。 赤木、そして金光の口から次のような衝撃の事実