そんな彼女も、恐怖に押しつぶされそうになったときがあった。2017年、ユリア・エブナーは新聞に極右グループの主流化に関するオピニオン記事を寄稿した。それは、イギリスの極右市民団体「イングランド防衛同盟」の共同創立者トミー・ロビンソンの支持者には、北米オルタナ右翼の主要な指導者たちが含まれている、というものだった。彼女が、反過激主義シンクタンク「キリアム」で働いていたときのことだ。 するとその翌日、ロビンソンとカメラクルーが彼女のオフィスに立ち入り、ロビンソンを「白人至上主義者」と結びつけることへの正当な説明を求めた。この模様は、ロビンソンのインターネット番組「トロール・ウォッチ」シリーズにアップされた。 それ以降、エブナーに反発する人々がオンラインキャンペーンを主導し、彼女を性的暴行や死にさらそうとする動きもあった。「トラウマになる経験でした」と、彼女は回想する。