(科学ジャーナリスト:添田 孝史) 大地震と原発、日本に集中 地震の発生場所と、原発の位置を重ねあわせた地図(地図1)を見ると、「地震の多いところに原発があるのは日本だけじゃないか」と驚く人が多いでしょう。 【地図1】M7以上の大地震が起きている場所と原発の位置 地震は深さ50キロより浅いところで1900年以降に発生したもの。米地質調査所のデータから。原発の位置は国際原子力機関(IAEA)のデータから 拡大画像表示 原発が一番多いのは米国(93基)ですが、地震の多い西海岸には2基しかありません。第2位のフランス(56基)で大地震は皆無です。第3位の中国(55基)でも、原発が集中している海沿いでは、大地震はほとんど起きていません。台湾も地震が多いですが、残る原発は2基だけです。 世界ではM7.0以上の地震が平均年18回発生し、うち日本とその周辺で3回起きています*1。その日本で、12基の原発