オムロンは15日、研究・開発拠点「京阪奈イノベーションセンタ」(京都府木津川市)を報道陣に公開した。最先端のロボット技術や人工知能(AI)の開発を担う傘下のオムロンサイニックエックス(東京)の諏訪正樹社長が取材に応じ、「2050(令和32)年までにノーベル賞級の研究成果を作り出すAIを開発する」と強調。人間のひらめきをサポートするAIを作り、電気自動車(EV)向けで次世代の「全固体電池」の材料開発などを支援する考えを明かした。 同社は「近未来をデザインする」をコンセプトに平成30年に設立。料理を作る動画をもとにレシピを自動生成するAIや、サイズ、堅さなどが違う食材をつかめるロボットの開発などを進めてきた。 ほかの企業や大学と連携して全固体電池の材料開発の高速化にも取り組んでおり、人力では膨大な時間がかかる素材をすりつぶす作業などを自動化するシステムを、令和7年度までに完成させることを目指す