僕が子どもを学校に通わせることになって驚いたのが、漢字練習の負担の多さ。もちろん担当の先生の個人差もあるのだろうけど、授業中の漢字練習の時間だけでなく、毎日宿題にも出る。中学校になってやっと解放されるかと思いきや、なんとノートに毎日2ページの漢字練習の宿題が!しかも、筆順通りの点画で、一画目から順番に書く過程を再現しないといけないのだ…。見ていても超めんどくさそうだし、「漢字の宿題のせいで勉強時間がなくなる」と言っても過言ではない。 というわけで「漢字練習」、とりわけ「筆順」にはあまり良い印象を抱いていはいなかった僕ですが、この松本仁志「筆順のはなし」はとても良い本でした。今まで、「正しい」筆順があると思ってその通りに厳しく指導されていた方も、逆に(僕のように)「筆順なんて学問的に根拠ないんでしょ」と軽んじていた方も、どちらの方にもお薦めです。著者は書写教育を専門とする広島大学の先生なので