(2013年6月17日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 保守強硬派に対して予想外の地滑り的勝利を収めたハサン・ロウハニ師〔AFPBB News〕 イラン国民は6月14日の大統領選挙で唯一の穏健派候補に票を投じ、強硬派の指導部に劇的な敗北をもたらした。 有権者は、非妥協的な核問題の交渉責任者で、イランの最高指導者のお気に入りと目されていたサイード・ジャリリ氏ではなく、中道派の聖職者で、2000年代初頭に核外交の責任者を務めた時に核濃縮を中断したことでよく記憶されているハサン・ロウハニ師を選出した。 ロウハニ師が今回、最高指導者のアヤトラ・アリ・ハメネイ師の反対にもかかわらず勝ったのか、それとも土壇場で承認を得て勝利を収めたのかは、永遠に分からないかもしれない。 だが、ロウハニ師の勝利は、経済運営であれ、諸外国との関係であれ、イラン国民が過激主義的な政策にうんざりしているという強力なメッセー