遊説会場で腕を組むマヤワティ氏。党内での権力は絶大だ=ラクノウ、武石写す 「インド4千年の歴史で初めてダリット(被差別民)の支配者が誕生するのか」。ある有力紙はこんな見出しで特集を組んだ。16日に開票されるインド総選挙で大衆社会党(BSP)のマヤワティ党首(53)が注目されている。選挙後の連立協議でもかぎを握りそうだ。 「まるでピラミッドかタージマハルだ。学校や病院を建てた方がましな気はする」。炎天下で作業する石工の親方が言った。 インド最大の人口を抱えるウッタルプラデシュ州の州都ラクノウで大がかりな工事が進む。高さ30メートルほどの石造りの丘を中心に、60頭の象のモニュメントや石柱が林立。2年後の完成を目指す。州首相のマヤワティ氏が都市開発予算の6割をつぎ込んだという。 その名は「アンベードカル博士社会変革公園」。博士はマヤワティ氏と同じくカースト社会で最底辺のダリットながら、初