“過去の遺物”でビール革命!“伝説のホップ”仕込みのエールを飲む 醸造科学に新展開をもたらした謎の成分 ビールの原料は3つだけ “伝説のホップ”──。 なんとも魅惑的な言葉ではないか。麦酒党の人ならずとも、一度はそのホップでつくられたビールを口にしてみたいと思うだろう。 その“伝説のホップ”は、日本で生まれながら一度は忘れ去られた存在だった。最近になって“再発見”され、逆輸入するかたちでふたたび表舞台に返り咲いたのだという。 いったいどんなホップなのか? それを用いたビールづくりに邁進している人たちがいると聞きつけて、サッポロビールを訪ねた。ビールメーカーは数あれど、同社は日本において、明治初期から継続的にホップの育種を続けてきた唯一の会社だ。 多彩な味や香りで喉をうるおし、楽しませてくれるビールだが、じつはその原料は、原則として3つしかない。──麦芽とホップと水。 これは、いまを遡ること