文/駒形哲哉(慶應義塾大学教授) 顧客ニーズに応えるメディア報道 4月30日の日中外相会談で、中国の王毅外相は日中関係改善のために「中国脅威論」や「中国経済衰退論」をこれ以上まき散らすなと要求した。 中国ではメディアの性格は「企業の広報」に近い。何をどのように報ずるかは会社(=共産党・政府)の方針に従うという発想を持っているのだろうが、もし脅威論・衰退論が目に付くのであれば、それはむしろ日本のメディアの多くが私的経営であり日本国内の市場ニーズを意識せざるをえないからだ。 日本人の中国に関する情報源は主に日本のメディアであり、日本のメディア情報によって対中イメージが形成されている。メディアは世論形成に影響を与える一方で、顧客が何を求めているかを考慮して情報を発信しており、顧客は自分のニーズに即した報道で、自分の期待を確認するという構図になっていると筆者は考える。 日本人が期待する中国像 日本
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く