ブックマーク / tihara.hatenadiary.org (10)

  • 「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」2012-10-21 - IHARA Note

    今日の日記は「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」というの感想です。 私のブログを読むような人なら、読んで損のないだと思います。名著です。 iPS細胞の研究をする前は何の研究をしていたのか、なぜiPS細胞の研究が必要だと思ったのか。山中さんがどのように研究を進める人なのか。山中さんの研究室の人たちは何をしたのか。山中さんは研究をする上でどのようなことを大切にしているのか。その他いろいろと書かれています。 読んでいて楽しくなれるです。山中さんの人柄や優秀さがこれでもかというほど伝わってきます。 iPS細胞を作ろうと思ったのがどうやら奈良先端大学着任時の1999年前後。そして、初めてiPS細胞が作れたのが2005年。そこからさらに実験データを溜めて世に発表したのが2006年。わずか7年で偉業を達成しています。驚くべき速さです。 さて、ここから私の感想です。 そんな優秀な山

    「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」2012-10-21 - IHARA Note
  • 文理な話。- IHARA Note

    最近はどうでもいい話はgoogle+に書いているのですが、この話をgoogle+に書くのもちょっとなあと思ったので、こっちに書きます。「Google 辞めました - アスペ日記」を読んでの感想です。 リンク先のエントリは、一言でいってしまえば会社と自分との方針が違ったのでgoogleを辞めたというただそれだけの話なんですが、面白かった。こんな私の文章なんか読んでいないでご一読ください。多分、8割くらいの人には面白いから。 この人の経歴がプロフィールのところに書かれていたので読んでみたのですが、これがすでに面白いです。京都大学の工学部を一年で辞めて、大阪外大でがっちり言語の勉強をしているんですね。その後、ワープロソフトを作る会社で働いて、それからもう一度語学の勉強をして、京都大学の自然言語処理の修士課程に入る。で、約一年前にgoogleに入って退社。 要するに、文系的な意味で言語の好きな、理

    文理な話。- IHARA Note
  • 学者の試行錯誤ツイートについて。 - IHARA Note

    日の日記は、学者の一般的な印象に関する話である。 先日友人に、学問でえないと愚痴を言っていた。そうしたらその友人に、「そういえばずっと前の音声の解説面白かったよ」と言われた。音声は私の専門である。それはそれで嬉しいのだけれど、その友人はそれを私の作業への最大限の肯定として言っていたのが残念でもあった。なぜ残念なのかといえば、解説こそが学者の仕事だという印象を抱かれていることがなんとなく分かったからである。付き合いの長い友人で、これからも付き合っていくだろう友人がそういう感じなので、おそらく周りに学者がいない人は、テレビや新聞で解説している学者の印象しかないだろうと思う。 学者の作業で最も多くの時間を割かねばならないのは、研究に関する試行錯誤であり解説ではない。特に、素人への解説はエンターテインメントの側面が強いので、作業の中心とはならない。また、順序立てて公式のようなものを当てはめてい

    学者の試行錯誤ツイートについて。 - IHARA Note
    kana0355
    kana0355 2012/03/11
    "肝心の「今日も実験に失敗した」「今日も分からなかった」「今日も思いつかなかった」というツイートがほとんどない。研究をしていれば毎日のようになんらかの失敗しているはずであるが、それがない。"
  • 人工知能が東大に入るときの難所。 - IHARA Note

    一部で話題になっている「ロボットは東大に入れるか」(国立情報学研究所「人工頭脳プロジェクト」)であるが、私の周りでは専門外の方々の反応の大多数は「当然入れる」というものだった。私の直感では「難しい」ということになっているので、ここでは何が難しいのかということを簡単に書く。具体的に書くつもりはない。 おそらく「当然入れる」と思っている人は、無意識のうちに「コンピュータを使えば当然入れる」と思ってしまっているのだろうと思う。さらにいえば、「人間がコンピュータを使えば当然入れる」と思っているはずである。その上で、「人間がいてもいなくてもコンピュータなら当然入れる」と推論してしまって、結論として「コンピュータなら当然入れる」と思ってしまうのだろう。でも、人間がいるかいないかというのは非常に大きな問題であり、その部分こそがこのプロジェクトの肝である。 仮に、人間がコンピュータを使って受験することを考

    人工知能が東大に入るときの難所。 - IHARA Note
  • 夢と見栄。 - IHARA Note

    私が修士のときに所属していた研究室には企業との共同研究を遂行している学生が常に複数人いた。それらの企業の開発者たちが言った言葉が未だに印象に残っている。 私はそのときその企業には関わっていなかったが、なぜか会議に同席していた。当時助手だった先生(今の助教相当)が開発者たちに、現在の進み具合と今後の方針を語り終えると、企業の人は少々不満げにこう言った。 「うちでできる細かいことはうちでやりますから、大学にはもっと夢を見てほしいんです」 助手の先生が説明した内容は、企業の人が言うほど重箱の隅をつついている感じではなく、大学の標準的なレベルだったと思うのだが、企業の人は「夢」を要求した。それはつまり、大学の標準的な研究が全て「細かいこと」であることを意味する。私にはそういったものの見方が新鮮だった。 その数年後、博士号を取得し、いろいろと単純な事情があって私は無職となった。無職の私はふらっと日

    夢と見栄。 - IHARA Note
  • 親しみのわく教員の例。 - IHARA Note

    id:next49さんが、 はてな匿名ダイアリーで以下のようなエントリーを見ると、自分の研究室でうつ病になった子を思い出して心配になる。 http://d.hatena.ne.jp/next49/20081019/p2 という書き出しでいろいろと書いているが、 私にいつでも質問して良いことを繰り返し伝えている http://d.hatena.ne.jp/next49/20081019/p2 に代表される対処法を実践している教員こそが悪循環を作っている気がする。「なんでも質問してくれ」という言葉は最大の圧力である。id:next49さんには実際には会ったことがないのでなんとも言えないが、当にこういう雰囲気なのだろうか。 では、親しみのわく教員はどんな教員かといえば、こんな教員ではないかと思う。 CALL教室に移動し作業、今日も残業です。明日こそは、明日こそは気出す。ネットしながら、授業準

    親しみのわく教員の例。 - IHARA Note
  • 「ロボカップ日本優勝・家庭用ロボット部門」に関して。 - IHARA Note

    簡単に書く。いつものような論考みたいなものとしてではなく、ニュース代わりとして読んでほしい。 http://scienceportal.jp/news/daily/0808/0808061.htmlに書かれているとおり、ロボカップで日チームが優勝したそうである。14チーム中1位だそうである。部門としては「家庭用ロボット部門」だそうである。電気通信大学・NICT・玉川大学の合同チームである。 プレスリリース | 404 File not found | NICT-情報通信研究機構NICTによれば、「最終審査では、従来のロボットでは不可能であった未登録語学習技術を実証したことが高く評価され、総合優勝しました」とのことであり、おそらくベイジアンモデル選択に基づく知覚特徴量を用いた抽象的語意の学習に書いたことをさらに発展させた内容であろう。 未登録語学習技術は、岩橋直人氏がかれこれ十年近くとり組

    「ロボカップ日本優勝・家庭用ロボット部門」に関して。 - IHARA Note
  • 夢の中の書道の話。 - IHARA Note

    2月23日から2月24日にかけての夢。 昨晩(今朝)見た夢の中で夢の中の私が語っていたことが印象に残っているので、引用する。私が語っていたことのみでは何について語っているのかが分からなくなってしまうので、夢を引用する。 かなり広い和室に親戚一同が集まり、壁に掛けられたいくつかの「書」を鑑賞していた。私の知らない親戚もいた。「書」の出品者は不明である。 親戚の中の一人、私と同年代と思しき男が、一枚の「書」をとり出す。それはどうやら、その日欠席していた親戚の書いたものらしかった。私にはそれがなんという文字なのかが読めなかったが、おそろしく感動した。これぞ「書」だと思った。 しかしながら、その同年代の男と私以外は、その「書」に価値を見出さなかった。「読めない」というのがその理由だった。 私は語った。 「あなた方は『書』をどのように見ているんですか?『美』の対象として見ているんですか? 単なる『記

    夢の中の書道の話。 - IHARA Note
  • 「ポップリサーチ」に関するメール。 - IHARA Note

    先日、学問の世界にもプロとアマチュアがいていいのではないか、ということを書いた。音楽にはクラシックからポップスまで様々な親しみやすさのジャンルがあり、絵画にも抽象画からポップアートまで様々なものがある。だとしたら、学問にも重いものから軽いものまであっていいのではないかと書いた。軽い学問を「学問」と呼ぶことに抵抗があるのなら、「ポップリサーチ」とでも呼べばいい。そういうことを書いた(http://d.hatena.ne.jp/tihara/20071003#p1)。 その記事に対して、とある有名大学の教員からメールが届いた。 まず、アラン・ケイが計算機科学のポップカルチャー化に対して否定的見解を示しているとの情報をいただいた。ただし、メールをくださった方は、ポップリサーチという概念に対して否定的な印象を持っているわけではなく、ただ、「とある有名な人はその傾向を歓迎していない」ということを教え

    「ポップリサーチ」に関するメール。 - IHARA Note
  • 博士号の取り方。 - IHARA Note

    日、博士論文の公聴会を開いた。そして、博士号取得がほぼ確定した(これから事務的な手続きがあるのでまだ覆る可能性はないとはいえない)。十二月に修了である。規定の三年間では取得できなかったので、決して簡単だったなどと言うことはできないが、予想よりははるかに簡単だった(予想では私の能力では六年くらいかかるのではないかと思っていた)。もう一度別の研究分野で博士号を取れと言われたら、さらに楽に取れそうな気がする。以下、情報工学系の博士号の取り方を考えてみる。 博士号が取れるか取れないかは、情報工学系の場合、ひとえに「論文誌に論文が載るか載らないか」にかかっている。つまり、「博士号=論文を載せる能力」である。簡単に博士を取るためには、簡単に論文を載せる必要がある。 論文を書くときに気をつけなければならないのは、論文誌の空気を読むことである。当該論文誌に載っている論文の中で、「よくあるテーマ」を探すこ

    博士号の取り方。 - IHARA Note
  • 1