いじめや児童虐待、発達障害に悩む親子が増える中、武庫川女子大(兵庫県西宮市)が、家庭に対する心理学的療法などの研究拠点となる「総合心理科学館」を新設することになり、1日着工した。こうした心理学の研究拠点では西日本最大になるといい、平成24年春に開館する予定。 同大にある大学院文学研究科臨床心理学専攻や発達臨床心理学研究所、音楽学部の音楽療法部門など複数の心理学関係の研究部門を一元化。カウンセリング機能のほか、講義室や研究室、脳波データ分析室、情報処理室などを設置する。 運営の中心となる発達臨床心理学研究所の杉村省吾所長は「最近は全体の6%の子供が発達障害を抱えている。子供の問題で悩む母親がアクセスしやすいように、研究だけではなく、地域貢献の拠点にしたい」と話している。