安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件は、これから捜査にあたる法務検察組織にとっても他人事ではない。 【写真】死刑に参加した刑務官が明かす…執行の日まで繰り返される「死刑の練習」全貌 逮捕された山上徹也容疑者(41歳)の捜査を指揮するのは原則的には奈良地検だが、すでに上級庁の大阪高検と最高検が現場のグリップに乗り出し「政治案件」の様相を呈している。 というのも、検察と安倍氏は「森友学園」や「桜を見る会」の捜査で浅からぬ関係にあったからだ。 6月に就任した甲斐行夫検事総長(司法修習36期)も、政界に忖度しない「是々非々」路線を取るつもりだったが、一国の首相経験者の暗殺事件となれば話は別。指揮を誤った場合、責任問題に直結しかねない。 「死刑求刑」も視野に そんな中、懸念されているのが、奈良地検トップの工藤恭裕検事正(同43期)の資質だ。「検事正になれたこと自体が驚きで、同期より3周は遅れている」
福岡拘置所に収容されている33歳の死刑囚が、拘置所で色鉛筆を使うことを禁止され絵を描く表現の自由を侵害されたとして、国に規定の取り消しや色鉛筆の使用を求める訴えを起こしました。 訴えを起こしたのは、宮崎市で家族3人を殺害した罪などで7年前に死刑が確定し、福岡拘置所に収容されている奥本章寛死刑囚(33)です。 法務省が拘置所などでの物品の使用に関する訓令を改正し、ことし2月から色鉛筆が使えなくなったため、絵が描けず表現の自由が侵害されているとして、国の規定の取り消しと色鉛筆の使用を認めるよう求めています。 7日から東京地方裁判所で裁判が始まり、奥本死刑囚側は「鉛筆と5色のシャープペンシルの使用は認められているものの、色を混ぜることなどが難しく、これまでのような表現ができなくなった」と主張しました。 一方、国側は争う姿勢を示しました。 原告側の黒原智宏弁護士によりますと、奥本死刑囚は、1審で死
報道機関に公開された東京拘置所の刑場の「執行室」。中央下は踏み板=東京都葛飾区で2010年8月27日(代表撮影) 米国で死刑廃止を公約に掲げたバイデン政権が発足した。死刑の廃止・停止は国際的な潮流で、米国が死刑廃止国になれば、先進国で死刑制度が残るのは日本だけとなる。しかし、国内ではなかなか議論が広がらない。そもそも死刑制度とは何なのか。人権の尊重をうたい、残虐な刑罰を禁止する憲法の観点から問題はないのか。憲法学者の木村草太・東京都立大教授と考えた。【上東麻子/統合デジタル取材センター】 死刑廃止の潮流と日本の落差 米トランプ政権は1月、1人の女性に死刑を執行した。この死刑囚は幼少期に激しい虐待を受けていたこともあり、日本でも話題を集めた。連邦政府による女性の死刑執行は67年ぶりで、政権交代目前だったことから「駆け込み」と国際的な批判を浴びた。 米国には連邦と半数以上の州に死刑制度がある。
米連邦政府は1月13日、妊娠中の女性を殺害し胎児を奪ったとして死刑判決を受けていたリサ・モンゴメリー死刑囚(52)の死刑を執行した。日本ではさほど報じられなかったこの死刑執行には、重大な問題が隠されている。(弁護士=芦塚増美) 米国は州によって死刑制度の有無や執行の実態が異なる。また、州とは別に連邦レベルで、死刑判決や執行が判断される事件がある。連邦レベルでは2003年から死刑が執行されていなかったが、2020年7月、トランプ政権が執行を再開した。リサは再開後に命を奪われた11人目の死刑囚である。 ▽生と死の間を揺れ動く リサは人生の最後に、生死の間を揺れ動いた。死から生へ、再び死へ。死刑執行命令に対して、裁判所がいったんはそれを止め、上訴を受けた裁判所が執行を認めたからである。なぜ、このようなことになったのか。それを知るためには、リサの生涯をたどらなければならない。 ただ、わたしはリサに
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、利用者ら19人を殺害し、26人を負傷させたとして殺人罪などに問われた元同園職員、植松聖(さとし)被告(30)に対して、横浜地裁(青沼潔裁判長)の裁判員裁判は16日、求刑通り死刑を言い渡した。青沼裁判長は19人もの命を奪った結果を「他の事例と比較できないほど甚だしく重大だ」と指摘。「酌量の余地はまったくなく、死刑をもって臨むほかない」と結論付けた。 裁判長は主文宣告を後回しにし、判決理由を先に朗読した上で、最も厳しい判決を言い渡した。植松被告には刑事責任能力があると認め、弁護側の主張を退けた。 この記事は有料記事です。 残り761文字(全文1039文字)
新幹線殺傷事件で横浜地裁小田原支部が言い渡したのは、小島一朗被告が身勝手に望み続けた「無期懲役」だった。判決を言い渡された小島被告は、裁判長の許可もなく、「控訴はいたしません。万歳三唱します」と叫び、実際に両手を3回、高々と上げた。 公判で、小島被告は「一生刑務所に入りたかった」「3人殺すと死刑になるので、2人までにしようと思った」などと身勝手な動機を話していた。 この日は、その公判と同じく、灰色のスエット姿に眼鏡をかけて入廷。傍聴席や裁判員席に何度も目をやる場面がみられた。 判決の言い渡しが始まると一転、小島被告は、じっと前を見据えた。「被告人を無期懲役に処する」。佐脇有紀裁判長が、こう告げた瞬間も、微動だにしなかった。 だが、裁判長が控訴について説明し、自席に戻るように促すと、小島被告は立ち上がって万歳することを宣言した。「被告人は席に戻りなさい」。裁判長は強い口調で制したが、小島被告
「刑務所に戻りたくない」。しかし「二度とやらないという自信はない」。2019年2月、長崎拘置支所(長崎市)で記者と接見した男は、160センチに満たない小柄な背中を丸めてさらに小さくし、うつむきがちにつぶやいた。18年6月に起こした7歳の女児への強制わいせつ致傷などの罪に問われた男は、過去に女子中学生2人の殺害で服役。出所後も性犯罪を繰り返していた。19年2月から始まった接見や手紙のやりとりで打ち明けた心情から、記者は性犯罪の再犯を防ぐ難しさを痛感した。 ▽過去に2人殺害 男は妻子と同居していた1992年、東京都北区で「恋仲だった」という女子中学生を刺殺。逃亡先の長崎市でも別の女子中学生の体を触った上で殺害した。約20年の服役を終えて出所した2013年ごろ、移り住んだ広島市で強制わいせつ事件を起こして懲役4年の実刑に。18年1月の出所後に故郷の長崎に戻り、同年6月に路上で女児を襲うなどした容
1998年7月25日に発生した和歌山毒物カレー事件(夏祭りの屋台のカレーに毒物が混入され、4人が死亡、63人が急性ヒ素中毒となった事件)で逮捕・起訴された林眞須美死刑囚。林眞須美死刑囚の長男・林さんは当時10歳だった。林さんは、両親が逮捕された日のことを今でも鮮明に覚えているという。 【動画】「死んで詫びたい」犯罪者家族の苦悩 「父親と母親がそれ(=カレー事件)以前に保険金詐欺をやっていて、逮捕された」と話す林さん。林眞須美死刑囚は、1998年12月にカレー事件で再逮捕された。 逮捕前からも疑惑の目を向けられていた林さんの自宅には、事件発生直後からマスコミが押し寄せていた。マスコミに向けてホースで放水している林眞須美死刑囚の姿が有名だが、林さんは「ホースで水を撒いてるだけが母親じゃないよって伝えていきたい」と声を震わせた。 「実子から見て林眞須美死刑囚はどのような母親であったか」という質問
死刑執行1人、死刑確定4人、一審死刑判決1人、無期懲役確定2人、懲役30年確定1人、自殺1人。10人の連続殺人犯との対話をまとめた『連続殺人犯』(文春文庫)に取り上げられた殺人犯の現在の境遇だ。 2002年3月に発覚し、詳細が報道されるにつれ日本中を凍りつかせた「松永 太 北九州監禁連続殺人事件」を全文掲載。 ◆◆◆ 福岡県北九州市の松永太(40)による史上稀に見る凶悪犯罪。内縁の妻、緒方純子(40)と共に被害者を監禁したうえマインドコントロール下に置き、自らは手を下さずに殺し合いをさせていた。2002年、監禁されていた広田清美さん(仮名・17)の脱走により発覚。清美さんの父、由紀夫さん(仮名・34)、純子の両親である誉さん(61)と静美さん(58)、妹の理恵子さん(33)とその夫の主也さん(38)、二人の子供の彩ちゃん(10)と優貴くん(5)の計7人が殺害されていた。 福岡拘置所に居た明
婚活殺人犯、木嶋佳苗 2007年から2009年にかけて発生した首都圏連続不審死事件の犯人である彼女は、先日獄中で3度目の結婚をしました。 お相手は週刊新潮の敏腕デスクということですが、この男性に限らず彼女はメチャクチャモテているのです。 大変失礼ながら、彼女は決して美人ではありません。 もちろん顔の好みは人それぞれでしょうが、客観的に見て決してモテる顔ではないでしょう。 それではそんな彼女は一体なぜここまで男性からモテるのでしょうか? 彼女の罪は許されるものでは御座いませんが、たとえ悪人が作り上げたノウハウであったとしても、そのノウハウには罪は御座いません。 セックスは重要ではない木嶋佳苗がモテる理由として「セックスが上手い」ということを挙げる方がいらっしゃいますが、セックスはモテる上でそこまで重要では無いでしょう。 もちろんセックス上手であれば男性の心をより強く掴むことが出来るかもしれま
交際していた3人の男性を殺害したとされる“首都圏連続不審死事件”で、2017年5月に死刑判決が確定した木嶋佳苗死刑囚(44)。昨年1月、木嶋は3度目となる獄中結婚をしたが、その相手は「週刊新潮」のデスクだったことが、「週刊文春」の取材で分かった。 社会部記者が解説する。 「東京拘置所にいる彼女は2015年3月に60代の不動産会社勤務の支援者男性と最初の結婚。彼女がメディア関係者に送った書簡では『セックスがないからこそ、ある種の緊張感が保てていると思う』などとノロケていましたが、翌年に離婚。その後、逮捕前から知り合いだった男性と再婚し、元夫とは養子縁組したことを『週刊新潮』(17年4月20日号)に寄せた“遺言手記”のなかで明かしています」 昨年から司法関係者や彼女を逮捕した埼玉県警の関係者らの間では、再審請求に繋がる動きを警戒し、情報収集するなかで、「週刊新潮」のX氏の存在が浮上していた。
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