記事一覧 『十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う』堀本裕樹著 俳句ビギナーにぴったりの入門書 (2012年7月16日午後3時12分) 読書好きというにはあまりに本格的すぎる芸人・又吉直樹さんの推薦文が帯に光る。 五・七・五のリズムと十七音という最小限の言葉で、無限の広がりを感じさせる「俳句」。個人的には高校生の時からずっとマイブームだが、どこか過去のものになりつつあると薄々は感じている。 そのことを危惧した俳人である著者が、俳句をもっと身近に感じてもらえるようにと、自身の心に刺さった近代から現代の作品・104句を紹介する。 教科書に必ず載っている松尾芭蕉や正岡子規のような有名人ばかりではなく、詠み手の名前を聞いてもパッと思い浮かばないような句も多いが、バラエティーに富んだ句の数々に知的好奇心が刺激される。 「おまつりに来てつながない手がたくさん」とどこか甘酸っぱい光景を思い起こさせる句