あすなろ @readingmaururer 何を怖しいと感じるかは人それぞれだ。 小説界で怖しいと評価されるのはもっぱらホラー分野だろうと思うけど、ミステリーにもSFにもあるいは恋愛小説にも怖しい作品はあるに違いない。 そこで募集。 #あなたが一番怖ろしかった本 分野を問いません。 ネタバレなしで理由を添えてもらえると嬉しいです。
本当に怖いものとは何か?ホラー映画の技術を通じて知る、恐怖の本質。後半は、観客や読者を怖がらせるための、恐怖のデザイン・パターン論。 ホラー映画という確立されたジャンルにおいて、本当に怖いものは稀だ。ゾンビや殺人鬼が出てきても、恐怖(fear)というより驚愕(surprise)の印象が強い。わたし自身、そういうオバケ屋敷的なエグさや嫌悪感は大好物。 しかし、著者によると、それは「本当に怖いもの=ファンデメンタルな恐怖」ではないという。著者はJホラーの小中千昭。脚本や演出における手の内を惜しみなく晒しながら、「本当の怖さ」とは何かを伝える。恐怖は確かに伝染するが、その伝染の作法は、「驚愕」とは限らないのだ。 本当に怖いとき、人はどうなるか?映画『リング』の観客が顕著だったという。著者は、映画のスクリーンではなく、「映画を見る人たち」をこっそり観察したのだ。 観客の姿勢は、徐々に腰を前方にずり
『シャイニング(上・下)』 スティーヴン・キング ☆☆☆☆★ キング初期の傑作、『シャイニング』を久々に再読。欠点もあるが、やはりこの時期のキングならではのねっとり濃密な物語を満喫できる傑作だ。映画も有名だが、物語の濃さははるかに小説の方が上である。まず映画ではほとんど描かれなかったジャック・トランスの過去、そしてトランス一家のどん詰まりの状況が実に丁寧に描写されている。ジャックの癇癪癖、過去アル中になりかかったこと、そのせいで離婚の一歩手前まで行ったこと、なんとかそれを回避した経緯、学校をクビになった経緯、その中で起きた弁論部の生徒とのいざこざのこと。 更には、ジャックの両親のこと。父親が酒を飲んでどんな暴力を母親に振るったか、母親はどんな風にそれに耐えたか。いやまったく、ゲップが出そうなほど詳しく詳しく描きこんでいくのだが、それがまたいちいち面白いから始末におえない。読者は癇癪癖や
内容紹介 短いから、よけい怖い。 恐怖俳句――芭蕉から現代まで、その名作と鑑賞。 世界最短の詩文学・俳句は同時に世界最恐の文芸形式でもあります。日常を侵犯・異化するなにか、未知なるものとの遭遇、人間性そのもの……作品の中心にある怖さはそれぞれですが、どれも短いがゆえに言葉が心の深く暗い部分にまで響きます。一句二句、暗唱して秘められた世界に浸ってみてください。不思議なことに、そこはかとない恐怖がやがてある種の感動へと変わるはずです。数々のホラー小説を手がけ同時に俳人でもある著者が、芭蕉から現代までたどった傑作を巧に解説する。 ・幽霊が 写って通る ステンレス 池田澄子 ・鶏しめる男に雪が殺到す 橋本多佳子 ・芋虫の 一夜の育ち 恐ろしき 高野素十 ・水を、水を 水の中より手がそよぎ 坂戸淳夫 著者について 1960年三重県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。作家・俳人・翻訳家。『地底の鰐、天上の
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