「みんなの学校」というドキュメンタリー映画をご存じだろうか。教育関係者や学齢期の児童の保護者の間では話題になった、大坂の大空小学校の取り組みである。ユニバーサルでありインクルーシブである。発達障がい児や知的障がい児、家庭に大きな問題のある子供たちがクラスに受け入れられていく姿は感動的である。先生がたの努力によって。 百ます計算を、まだ覚えて入らっしゃる方はいるだろうか。いっとき一世を風靡した学力向上メソッドである。百ますの単純な計算をしていけばいいだけなので、多くの先生が飛びついた。 真逆の取り組みのように思えること二つに共通点がある。 それは「見えない学力」を重視しているという考えだ。 「見えない学力」とはなにか 元をたどれば、教育学者の岸本裕史氏が提唱した概念だが、学力には「見える学力」と「見えない学力」があり、「見えない学力」は「見える学力」をつけるためにも土台であり重要であるという