マンションのすぐ近くを降下していく旅客機。「怖いね」。騒音や落下物に加えて、墜落を心配する声が多く聞かれた=東京都品川区八潮で2020年2月2日、中澤雄大撮影 事故が起きたら、どうするのか。3月末に運用が本格化する、東京・羽田空港の都心低空飛行問題である。国は「国際競争力の強化やより多くの訪日外国人旅行者の受け入れ等のため」に、航空関係者が懸念する「愚策」を強行、国民生活に暗い機体の影を落とそうとしている。時に科学技術が危険な陥穽(かんせい)にはまることを忘れてはいけない。【中澤雄大】 「バラ色の説明。全員辞職ものだ」 「国土交通省航空局が『羽田空港のこれから』というパンフレットを作り、ネットでも読めます。航空局の考える問題が全部書かれているが、良いことばかりで注意事項もない。バラ色のパンフレット。何も不安がないかのようですが、事実と違うことが多いのです」 昨年12月、品川・大井町で開かれ