4被告の少年の顔は青白く、メガネをかけていて、まさに受験勉強中の高校生を彷彿させる。 2人の刑務官に挟まれ、手錠をされている以外は。 事件当時17歳で高校2年生だった少年(19)は去年1月、東京大学前の路上で、大学入試共通テストの受験生ら3人を刺した殺人未遂の罪などに問われている。 被害者のうち1人は、事件との因果関係は定かではないが、その後亡くなっている。 先月からこの少年の裁判員裁判が始まった。 裁判では、少年が国内最難関医学部の「東京大学理科三類(略称・理3)」に固執し、孤立を深めていった経緯が明らかになった。 (テレビ朝日社会部 吉田遥) ■県外の進学校に落ち…「“背水の陣”で理3目指す」 少年は、4人兄妹の長男。証人として出廷した両親によると「物静かな子」だったという。 両親は障がいを持つ妹と不登校の弟の面倒を見ることで精いっぱいで、少年に目を向けることができなかった、と涙ながら