ソニーが、平井一夫副社長を4月にも社長に昇格させる方向で最終調整に入ったことが7日、明らかになった。ハワード・ストリンガー会長兼社長は平井氏の社長就任後も会長に留任し、引き続き最高経営責任者(CEO)を務めるとみられる。ソニーはテレビ事業の不振が響き、平成24年3月期に4期連続の最終赤字を計上する見通しで、平井氏を軸に経営の立て直しを図る。 平井氏は昭和59年、CBS・ソニー(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)入社。音楽やゲーム分野に精通し、特にゲーム事業では赤字だったゲーム事業を5期ぶりに解消させた。昨年4月には代表権のある副社長に抜擢(ばつてき)され、映画や音楽、ゲームなどのソフト部門やネットワーク戦略のほか、テレビ事業の抜本的な構造改革に取り組んでいる。 ソニーは、ストリンガー氏や社外取締役らで構成する指名委員会で社長候補を選び、取締役会で最終決定する。