1998年のメジャー・デビューからいまもなおJ-POPシーンの中心で輝きを放ち続けるaiko。先日新シングル「青空」をリリースしたタイミングで、メジャー・デビュー以降のシングル、アルバムが配信開始となった。aikoの過去作もチェックしやすくなったこのタイミングで、いまいちどaikoの魅力を考え直すべく、音楽ライター、岡村詩野による「aiko論」を掲載。aikoの音楽のどこがすばらしく、魅力的なのか。20年以上シーンの中心にいることができた要因をじっくりと探ります。 突然変異、だからこそ魅力的なaikoのポップ・ミュージック 文 : 岡村詩野 現代のどんな音楽家にもルーツやお手本がある。たとえ作り手自身が無意識であったとしても、そしてそれを作り手がいかに拒絶しようとしても、受けている影響元というのは様々な側面から外部に認められるものだ。まして構成やメロディ、コードなどに一定の形式が明確にある