産経新聞奈良版・三重版ほかに好評連載中の「なら再発見」、はや80回めを迎えた。今回(5/3付)のタイトルは「応現寺の観音さま 毎月第1日曜日にご開帳」、筆者はNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」で最多出稿を誇る石田一雄さん(奈良市在住)である。「応現寺」の名前はあまり知られていないが、ここの観音さまは、興福寺南円堂の不空羂索観音像にゆかりがある。では、全文を紹介する。 応現寺(おうげんじ)は、奈良市北東部、京都府木津川市との境に近い東鳴川町(ひがしなるかわちょう)にある。JR奈良駅から奈良交通バス須川方面行き(広岡行き、または下狭川行き)で25分程度だが、1日に平日は7本、土・日曜日と祝日は6本と便数は少ない。集落内には駐車場もない。 東鳴川町の集落は東鳴川バス停南側の丘の上にあり、県道からは見えない。坂道の入り口に「重要文化財・木造不空羂索(ふくうけんさく)観音坐像」の案内表示がある。