◇ メディア・アートとしての映像 -自作に関わるノート - 飯村隆彦のメディア・アート ちなみに私は2006年マドリッドの国立ライナ・ソフィア美術館での「最初の世代:芸術と動く映像 1963-1986」展というビデオ・アートの初期20年あまりを特集する大規模な国際展に日本から唯一招待され、『FACE / INGS』(1974年)というビデオ・インスタレーションを展示した。この展覧会は主にビデオ・インスタレーションとテープ作品の歴史的な作品を回顧・特集するもので、ナム・ジュン・パイクやヴォルフ・フォステルの最初のビデオ・アート(1963年)から、またたく間に国際的に広がったビデオ・アートの重要な作品を網羅している。私の作品『FACE/INGS』は、1974年のパリ・国立近代美術館でのビデオ展に出品したもので、二台のカメラが距離を置いて向き合い、床面には双方向の矢印が描かれ、観客はその間に立ち
2008年08月17日22:50 カテゴリ美術史を学ぶための手引き 展覧会カタログの歴史 いささか古い原稿ですが(1994)、以前書いたことを思い出しましたのでご紹介します。愛知芸術文化センター・アートライブラリーの蔵書を紹介するために書いたものです。 展覧会カタログの歴史 展覧会には、通例カタログが刊行される。その形式はパンフレットに近いものから大部なものまでその機能に応じ千差万別である。ここでは、歴史的な視点から回顧される個展、あるいは特定の美術動向を扱う展覧会のカタログに限って、アートライブラリーの所蔵図書を通じ振り返ってみたい。 展覧会カタログの起源は17世紀フランスのサロンにおける展示作品リスト(リヴレ)にあるといわれる。現在では作家や美術団体の展覧会における出品目録がこれにあたる。しばしば序文が巻頭を飾ったり、図版が付されたりすることもある。グスタフ・クリムトの画業を回顧するた
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く