【北京・坂本信博】中国政府は7月から、中国本土のメディアで働く記者の資格試験制度を導入する。習近平国家主席(中国共産党総書記)の思想を社会に徹底するためで、中国での取材・編集活動に必要な「新聞記者証」を今夏以降は全国統一試験に合格した人にだけ交付。記者証の更新には5年ごとに受験が必要となる。香港・マカオ・台湾や海外メディアの記者は対象外だが、国内の報道統制が加速するのは必至だ。 メディアを管轄する国家新聞出版署は「新聞記者職業資格試験」の導入を今月10日に発表。「習総書記は報道・世論工作チームの建設を非常に重視している」として、「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」を実行し、中国共産党による宣伝と意識形成を着実に進めるのが制度導入の目的という。 ...