今春に惜しまれながら、現役を引退した一畑電車(本社・出雲市)が保有する、日本最古級の電車「デハニ50形」の活用策を探るため、島根県は近く、有識者らによる検討組織を発足させることにした。県は車両を「地域資源」と位置付けており、幅広い声を吸い上げるため、県民アンケートなども計画している。 検討組織は、県のほか、松江、出雲両市や経済団体、沿線利用者の代表、学識経験者ら12人を予定。一畑電車もオブザーバー参加する。 並行して進める専門家による車両状況の調査結果や、観光面での波及効果、アンケート結果などを議論に反映させながら、三回の会合を経て、年内にも活用案をまとめる。 「デハニ52」(1928年製)と「デハニ53」(29年製)の計2両は、いずれも荷物室を持つ珍しい構造で、県内外の鉄道ファンや沿線住民らに親しまれた。 しかし、老朽化が進んだため、一畑電車が安全性と維持費を考え、今年3月末での