大正末期から昭和初期、旧足尾町(現日光市)内で活躍した古河鉱業製のガソリンカーが、特定非営利活動法人(NPO法人)足尾歴史館で復元された。「定時」とも呼ばれた小型機関車。70年以上前のエンジンを搭載するなど、自動車修理のプロたちが当時の姿を忠実に再現した。「時代が戻ってきたような錯覚さえ覚える」と同歴史館の長井一雄館長。復元したガソリンカーは8月8、9日に初公開する。 同市足尾町で自動車修理工場を経営する町田洋さん(66)を中心に、同歴史館のメンバー5人ほどがプロジェクトチームをつくり、2007、08年度、市からの補助を受けて復元に着手した。 昨年10月、「31年以降のもの」というフォード社製3285�t、40馬力のエンジンを見つけ出した。野ざらしだったエンジンを分解修理。車体や動力部は、鉄道雑誌の編集者が所有していた当時の設計図を基に、四輪駆動車の部品などを利用して再現した。 完成