「様々な方にご迷惑、ご心配をかけたことをお詫びします」――。 2018年5月19日に米フェイスブック(Facebook)は日本進出10周年を迎え、日本法人のフェイスブック ジャパンは18日に記者向け説明会を開催した。だが、説明会の冒頭で長谷川晋社長が語ったのは、個人データの不正利用疑惑に対する謝罪の言葉だった。 英国のデータ分析会社ケンブリッジ・アナリティカ(CA)が、Facebookユーザーの個人データ8700万人分を不正に入手し、政治広告を通じて2016年米大統領選でユーザーの投票行動を操作した――。2018年3月に浮上した疑惑に、米国だけでなく世界は騒然となった。 個人データを大量に集めて個人の性格や好みを予測(プロファイリング)して、狙った集団にターゲティング広告を表示する。こうした広告技術は以前から存在し、フェイスブックをはじめとする多くのネット大手が収益源としてきた。今回の選挙