この本をつくり終えたとき、小林さんがふとこぼした言葉です。いま死んだら本書が代表作といわれるだろう。そう書き手が感じた著書に熱量がこもっていないはずがない――。編集者冥利につきるとは、まさにこのことでした。 梅田望夫さんの『ウェブ進化論』がベストセラーになってから8年。情報が送り手から受け手への一方向ではなく双方向性をもつ「ウェブ2・0」の概念は、いまや「みる側の人間」が投稿やクリックなどでコンテンツをつくりあげる「食べログ」や「クックパッド」などですっかり、当たり前の風景になりました。 しかも、当時はまだ揺籃期だったフェイスブックが爆発的な勢いで世界に広がり、私たちがコミュニケーションをとるときの必須ツールといえるほどに。これほどまでにウェブが「暇人のもの」どころか「リア充のもの」になるとは、誰が予想できたでしょうか。 さらにグーグルグラス、クルマの自動運転……と次々現れる新テクノロジー