2017年8月25日の大規模インターネット障害の続きです。 Googleの誤設定によってBGPルータの性能が低下したかも知れないという話の背景を紹介します。 BGPで大量の経路を受け取ってしまうと動作が不安定になるBGPルータが存在するのは、BGPルータに搭載されているTCAM(Ternary Content-Addressable Memory)というメモリに関連します。フルルートが、BGPルータに搭載されたTCAMの容量を超える規模になってしまったので、著しくBGPルータの性能が落ちるなどしてネットワークが不安定になるというものです。 TCAMは、CAM(Content-Addressable Memory)と呼ばれるメモリの一種です。メモリといえば、パソコンなどで利用されるDRAM(Dynamic Random Access Memory)を思い浮かべる方々が多いと思いますが、DRA