料金体系が複雑な携帯電話の販売店が、客への説明を丁寧にして、苦情を減らすよう求められている。今後新しい販売ルールも導入される予定だ。どこまで説明を尽くすべきなのか。店頭にはとまどいもみえる。 窓口の応対は1日約100人にのぼるという、東京・新宿駅東口そばのソフトバンクショップ。1月20日の夜、店員が接客に追われる間も、ソファで待つ客の数が増えていった。今年から客に渡して説明する書類を増やした。トラブルを防ぐねらいだが、接客時間も長くなる。30代の男性店長は「そんなに時間がかかるの、と文句を言うお客さまもいる」と悩ましげだ。この店を運営する販売代理店のベルパーク(東京)は、NTTドコモやKDDI(au)の代理店も手がける。 大手の看板を掲げる全国の店の多くは、こうした代理店の運営だ。携帯電話普及の原動力になってきたが、全国の消費生活センターなどに集まる携帯販売の苦情や相談は、年1万件を超す。