府知事選の結果について書くべきかも知れないが、こちらについて書く。 白鵬と朝青龍による「決戦」は、想像以上のすごい勝負だった。 大相撲という競技を(商売の意味でなく)復興させた、この二人の異国の青年に敬意を表したい。 ぼくは見ていて、中国の昔の史書とか、戦国時代のドラマや小説に出てくる、新旧の勇士同士の対決といったものを思い浮かべた。 この二人は、実年齢はそんなに違わないと思うが、朝青龍の方に「老い」と見まがうほどの円熟した雰囲気があり、そこからモンゴルの平原で対決する二人の勇者という印象と同時に、円熟の極みに達した信玄と上り坂の若き家康がぶつかった三方ヶ原の戦いのようなものを連想したのである。 まあ、そんなことはともかく。 朝青龍について最近よく言われるのは、「勝てばいい」と思っているのか、という批判の言い草だ。 たしかに強さは認めるが、横綱としての品位や品格に欠けるとか、敗者への思いや