僕の好きな禅のエピソードを紹介します。 二人の雲水(旅の修行僧)の話です。 たまにはこういう記事も書くんだよ??? 二人の雲水の話 二人の雲水(禅の修行僧)が修行のため諸方を行脚していました。とある川に差し掛かったときのことです。普段は浅い川なのですが、その日は前日の雨のために流れも速く、増水していました。橋もないので向こう岸へ渡るには当然歩いて渡るしかありません。 ところが二人がその川を渡ろうとしていると、川の麓で一人の若い女性が困った様子で川を見つめています。 一人の雲水が女性に近づくとやさしく声をかけました。「どうされたのですか?」 若い女性が答えました。「今日中に川を渡らないといけない用事があるのですが、着物が濡れてしまうし流されてしまいそうで怖くて渡れないのです」 すると雲水は身をかがめて言いました。「そういうことなら私が背負ってあげましょう。どうせ私たちもちょうどこの川を渡ると