「私の奈良を！」森見登美彦さんが異色帯コメした新人、その正体は？顔出しＮＧ、素性もひみつ…なぞの新人作家 一風変わったストーリー 影響は近代小説から 森見登美彦さんにきいた真意 去年１０月末に発売された最新作「夜行」が直木賞や本屋大賞にもノミネートされた奈良県生駒市出身の作家、森見登美彦さん（３８）。発行部数はすでに１６万部を突破しています。そんな話題作の発売２カ月半前にデビューした、ある新人作家の小説に森見さんが怒りの（？）帯コメントを寄せていたのを知っていますか？（朝日新聞山口総局記者・浜田綾） 《私の奈良を、返してください！さすがにこれはいかがなものか！》 森見さんが本の帯にこうコメントを寄せたのは、奈良が舞台の短編小説４編をおさめた「ランボー怒りの改新」。同郷出身の前野ひろみちさん＝奈良市在住＝のデビュー作です。前野さんは３０代後半の自営業とのことですが、顔出しはＮＧ。くわしい素性も明かしていません。 前野さんがデビューしたきっかけは２０１２年
