千葉大のチームの分析で、上野公園(東京都台東区)の一角に植えられたソメイヨシノ1本とエドヒガン系のコマツオトメなどの桜6本が、共通の親を持つ兄弟木であることが分かった。チームの中村郁郎・同大教授(植物分子育種学)は「兄弟木が規則正しく計画的に並んでおり、植木職人が優れた品種を作り出すため交配してできた種を植えたのではないか。このソメイヨシノが原木となり、全国に広がった可能性がある」と話す。 【では、桜の先祖は?】桜のDNAを分析すると… 21日から都内で開催される日本育種学会で発表する。ソメイヨシノは全て1本の木から接ぎ木で増やされたクローン。江戸時代に染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木職人が育成し、売り出したとされるが、誕生の経緯には謎が多い。 分析した桜は上野動物園表門前に植えられている。遺伝子型を詳細に調べた結果、親木が共通していた。チームは、自然にこれらの桜が誕生したのでは