研究活動の生命線である科研費。毎年申請の時期になって、「どう書いたらいいのか分からない」と先輩研究者を訪ねたり、研究室の過去資料をひっくりかえし、インターネット上を走り回っても、不安はつきものです。 この連載では、科研費を申請する際のバイブルともなっている『科研費獲得の方法とコツ』(羊土社)の著者である児島将康氏が、最新版の科研費申請のコツを紹介します。申請書で、ついつい筆が止まってしまう箇所の対処法や、採択されるための秘訣、「なんとしても獲りたい!」の願いを叶えるための具体的な方法論を、研究者の目線に立って伝えていきます。初回はまず、科研費申請について平成26年度までの最新の資料を用いた傾向の分析を行い、その対策を紹介します。 ベーシック3種目は30%前後の新規採択率を確保、今後科研費獲得の競争率はやや高い傾向に ◆予算額の推移(平成26年9月12日 更新) 出典:日本学術振興会 科研費